アルミフロントのパイオニア。
店舗用サッシ、カーテンウォールの施工・販売の昭和フロント株式会社。

　大きく放物曲線を与えられた大屋根が二枚、それぞれ高低差を持ち敷地内部へ誘導する様に静かに庇へと変化する。透明なリブガラスに包まれた内部天井へと繋がり不思議な水平性を持つ躍動感を創り出している。夕刻、円弧の軌道線が間接照明のラインになり、道路側にもう一つのコミュニティ性を感じさせる新しさがいい。
（審査委員/往蔵 稲史仁氏）

　古材風木張りから水平な庇と開口周りのアクセント的なナチュラル色混合の木縦張りに切り替え、そこに小さなカーテンウォールのスリムフロント外美サッシを選んだことで全体を引き締めている。水平サッシを加える事で開口部に動きある解放感を生み出し、町の薬局が人々を元気にさせてくれる姿になっている。
（審査委員/往蔵 稲史仁氏）

　水平庇とサッシの各スラブでの耐火ボードの設置、それを外部から見せないディテールで庇を取り付ける。微妙な庇寸法の水平感と縦勝ちの黒サッシが重なり、アノニマスな見え方ながら力強く仕上っていて、設計家の気質を感じさせる建物に見えて美しい。
（審査委員/往蔵 稲史仁氏）

　ガラスのヌードなカーテンウォールの建築物に、着物を羽織ったようなデザインのコントラストが美しく、魅力的だ。ガラスの本体とバルコニーを兼ねた外側の被覆にスペースもあり外部環境をうちに抱き、中の環境にも広がりが感じられる。外皮の白い部分からカーテンウォールのサッシの光が漏れる夜景もまた美しく周囲の環境にとても良い影響を与えている。
（審査委員/池貝 知子氏）

　駅のすぐそばの人通りの多い角地に建つ投資収益商業ビルなので、どんな業態のテナントにも入りやすいガラスカーテンウォールは最適の外装だろう。また、耐熱強化ガラスで網なしでスッキリして、黒のしっかりしたフレームと街の景色の写り込み、そして足元の黒いサインが全体を引き締めて、今後長く街のランドマークになっていくだろう。
（審査委員/池貝 知子氏）

　健康食品でもあるえのきの工場と併設する事務所棟である。緑の中で明るく楽しいナチュラル感のある建物は、会社の製品イメージにとてもあい、ブランディング効果が出ている。拭き抜け部分の木を貼った天井に刺さっていく細く林立する方立や柱、外側のカラフルな鉄骨の柱も、えのきを連想させて元気が出る建物になった。
（審査委員/池貝 知子氏）

　リニューアル前は地上との関係のみを考えていた感じでしたが、リニューアルにあたって２層分をまとめる形にして、目の前を通る高架道路に対しても存在をアピールしています。建物全体を大枠の柱梁とカーテンウォールでシンプルにまとめ、夕方からは大枠の照明と屋上のVWマークがブランドイメージを強調しています。
（審査委員長/八木 幸二氏）

　装飾に目が行きがちなタイプのリニューアルでも、要所要所にキチッとしたフロント材が使われているとホッとする例。昼と夜で印象をがらりと変える姿は、これからのフロント開発に示唆を与えているのではないでしょうか。この作品のようにフロント表現の一部として、壁面のデザインや照明計画を取り込んでいくと良いでしょう。
（審査委員長/八木 幸二氏）

　熊本市郊外、住宅・オフィス・倉庫などが混在する一画、かつてアパレル関係の事務所兼倉庫であった建物を貸事務所にリニューアルしています。白いファサードに高いリブガラスで明るいエントランスエリアを創り、20世紀の巨匠建築家ミース・ファンデルローエが主張したLess is Moreそのものです。薄化粧タイプの良さと言えましょう。
（審査委員長/八木 幸二氏）